私がパーソナルスタイリストになったきっかけは、15年前、ある友人の一言でした。
一緒に食事をしているときに「私は買い物についていくのが好きかな〜」と何気なく口にしたところ、友人が即座に言ったのです。
「私、そういう人を求めててん!これから私の買い物に付き合ってくれへん?」(友人は関西人です)
そう言われ、半ば強引にショッピングに付き合うことになり、閉店間際のモールを駆け回りながら、服やアクセサリー、靴を選びました。
実はその友人は、43歳になるまでファッションや買い物を楽しんだことが一度もなかったのです。
「おしゃれには憧れるけど、自分ではどうしていいかわからない。
店員さんがいるお店は怖くて入れないから、とりあえずユニクロなら大丈夫。」
そんな彼女が、私が選んだ服の入ったショッパーを両手に抱えて言った一言が、今の私の原動力になっています。
「買い物って、こんなに楽しいものだったんやね!服で気持ちがこんなに変わるなんて!」
私が目指すのは、「似合う服」以上に 「その人らしい服」 を見つけること
ファッションは、ただの服選びではなく “自分らしさ” を見つけること だからです。
私は、ファッションは感覚ではなく 理論で学べるもの だと考えています。
ですが、理論で「似合う服」を導き出した先には、その人らしさを最大限に引き出す +α が必要です。
だからこそ、時にはちょっと意外な服をご提案することもあれば、ごくシンプルなベーシックな服がぴったりなこともあります。
でも、本当に「その人らしい服」に出会えたとき、お客様からいただくご感想は――
「あり得ないほど褒められました!」
「こんな服は初めてなのに、どこへ行っても “すごくあなたらしいね” って言われます」
「歩いていたら知らない人に『その服、素敵ですね!私、とっても好きです!』と声をかけられました」
ただ、「その人らしい服」に出会うには、少しだけ ‘新しい自分’ に踏み出す勇気 も必要です。
最初は見慣れないかもしれない。でも、その服を着て一歩外に出たとき、周りの反応が変わります。
誰もが最初から運命の服に出会えるわけではありません。
でも、一歩踏み出せば、世界は変わる。
私をパーソナルスタイリングの道に導いた友人のように、そんな体験をより多くの人にしてほしくて、その「一歩」を踏み出すお手伝いをしたい と願っています。
昔とは違って現在、パーソナルカラーはもとより、骨格診断や顔タイプなどのファッション診断ツールが充実しています。
そうした理論をベースにしながら、一人ひとりの個性や生き方に寄り添ったスタイリングを大切にしています。
私は、お手軽なハウツーや、万人向けの「正解」を提示することはあまりありません。
なぜなら、「自分らしさ」 という個性は一人ひとり違うものだから。
「人と違う服を着よう」という提案に近いようで、実は少し違います。同じ服を着ていても、あなたの美しさや内面性が素敵に表現されるなら、それは唯一無二の答えになる。
だからこそ、大切なのは服そのものではなく、おしゃれの考え方や、「似合う」「自分らしさ」とは何かを知ること。
本当にあなたらしい服を選べるように――そんな想いを込めて活動しています。