今日は骨格診断ウェーブタイプの方向けにトレンチコートについて少し詳しく解説をします。私のブログの読者様ならご存知かと思いますが、甘いテイストがもともとあまり好きではなく、メンズっぽいお洋服に惹かれるので、ウェーブタイプでありながらストレート的なスタイルをよくしています。今年は久しぶりにトレンチコートの買い替えをしましたので、甘くないウェーブタイプのトレンチコートの選び方のポイントをお伝えします。
ウェーブタイプにおすすめのトレンチコートをウェブ検索で探すとこういうものが出てきたりします。
(Palm maisonより引用)
襟が丸くて、裾に向かって広がるフレアシルエット。いかにもウェーブタイプの方に似合いそうですね。
また今年シーズン見かける、背中側がプリーツになったいわゆるバックシャンなトレンチ。
(UNITED TOKYOより引用)
こんな風にフェミニンにデザインされたトレンチコートも素敵です。私もちょっと心惹かれてしまいましたが・・(笑)でもこういうのじゃなくて、オーソドックスな王道的トレンチコートが欲しい方もいらっしゃると思います。そんなベーシックなトレンチをウェーブタイプの方が選ぶポイントを以下に書いていきます。
(1)サイズ感
これはウェーブタイプの方に限らず、トレンチコートにも限らない要のポイントですが、一番はサイズ感です。サイズ表記にかかわらず、必ず試着をして体に合っているかどうかを確かめましょう。どんなに色やデザインが好きでもサイズが合っていないコートは素敵には着られません。
その際に気をつけるのは、サイズではなく「サイズ感」。一般にウェーブタイプの方は、小さめでボディフィットするお洋服が似合うと言われていますが、小さめといっても肩がすんなり収まらないとダメですし、トレンチのようなアウターは中に何を着るかも考えて選んでくださいね。薄手のトップスを着るのかジャケットを着るのかで、どのサイズがぴったりかも違ってきます。スーツやジャケットの上から実際に着てみて着心地を確認するのがおすすめです。
(2)念入りにチェックすべき、色味と素材感
トレンチコートの色、ネイビーにするかベージュにするか、という色の選択。パーソナルカラーでブルーベースだからネイビーという考え方もありますが、私のようなトレンチコートらしいベージュが欲しいという方も多いのではないでしょうか。
ただ一口にベージュといっても様々な色があります。
去年のスタイリングでお客様が悩んでおられた色たちです。写真左側のカーキっぽいものから、黄色味が強い中央のベージュ、左側の白っぽいベージュと、色味と濃さの違いにバリエーションがあるのがベージュ。コートやスーツ、ドレスなど面積の大きいお洋服はわずかの色の違いが印象に影響するところ大ですので、パーソナルカラーの知識をお持ちの方は使いどころです。近くで生地を見ていると違いがはっきり分からない違いであっても試着すると一目瞭然。
私が今年購入したトレンチのベージュを、これまで着ていたものと比べてみました。下が古いコート。
次が新しく購入したもの。
色の明るさは同じくらいですが僅かに色味が違います。古いトレンチコートの方がカーキが混じったような少しかっこよさのあるベージュ、新しいコートはより柔らかく暖かい印象のベージュです。
トレンチコートのイメージを左右する、もうひとつ大事なポイントが「素材感」です。どちらのコートも綿100%で素材そのものは同じなのですが、旧コートは堅くてハリがあります。少しカバカバするような素材感。これに対して新しいコートの方は、もっと柔らかくしなやかな手触りです。
ズームインの写真です。手前が新しいもので、奥が古いもの。素材ではなく素材「感」の違いを気にしてみてください。
(3)ディテールのチェックポイント
次にデザインのディテールを見てみます。デザインといっても、わかりやすく目につく部分ではないポイントの方が大事かもしれません。襟や袖口ファーがついているとか、ウエストラインにタックが入ってスカートになっているとか、ウェーブタイプに似合うデザインはたくさんがありますが、この記事はオーソドックスでベーシックなトレンチコートを求めているウェーブタイプの方向けですので(^.^)
私の新旧コートを並べてみました。
よく似ているのですが、注目点は主に4か所です。
■襟の丸み
古いトレンチコートは襟が角ばっているのに対して、新しいものは角が丸くなっています。ウェーブタイプは曲線的なデザンが似合うという定説なので、それに合った形です。
■ボタンとポケットの位置
どちらもボタンが8つ、ポケットがウエストあたりにある点は同じですが、新しいコートの方が、ボタンが全体に上の方に付いているのがお分かりでしょうか。それからポケットの位置も新しい方が少し上。ウェーブタイプの方は重心を上にするとスタイルが良く見えますが、ボタンやポケットが高くなると同じ効果が得られます。
■ベルトの位置
(2)と同じ理由で、ベルトもより高い位置についている方が良いです。
新しいコートの方が、少しだけベルトの位置が高いですので、ウエストマークした時に格好よく見えるのもこちらでした。
■シルエット
これはディテールではないのですが、デザイン上無視できないポイントなので入れました。古いコートはシルエットがすとんとした箱型に近いのですが、新しいコートは裾に向かって広がる形です。スカートほどではないですが少しの広がりでも違いが出ますよ。
ここまでの話をふまえて着画を見てみましょう。
*OLD*
サイズ感は古いコートの方がぴったりですが、素材感、デザイン、は新しい方がウェーブ体型の自分に似合っていると思います。色味はベージュなのでブルーベースの私にはどちらが似合うかというのは微妙なところです。正直に言って、パーソナルカラー診断で重視される顔映りという意味では、どちらのベージュもベストとは言えないんですね。それでもベージュのトレンチコートを買いたい希望は変わらないので、こういった時は似合うかどうかよりも、好きなイメージやなりたいイメージに合うものを選ぶといいと思います。印象的には、古いコートがよりかっちりとしたかっこいい雰囲気、新しいものは、女性らしく柔らかい雰囲気になりました。
(4)丈は着たいボトムスに合わせて
最後に、丈の長さについて。骨格診断に関する本では、ウェーブタイプに似合うのはショート丈のトレンチコートだと書かれていることが多いです。その他の要素を考慮しないでコートだけをみると確かにそうかもしれません。けれども、アウターというのは単体で着ることはなく、常にインとの組み合わせで考える必要があります。特にボトムスの丈やボリューム感との合わせ方で、似合うショート丈であっても素敵に見えなくなってしまうことも。
私の場合は、上の着画のように細身のパンツスーツのアウターにすることもありますが、カジュアルスタイルではもっとボリュームのあるワイドパンツや、ロングスカートともコーディネートします。特に、広がるロングスカートに合わせるにはショートトレンチはバランスが悪いのです。
ですから、コートの丈はそのシーズンに自分がどんなボトム(スカート、パンツ、ワンピース)に合わせたいのか、をまずは考えてみてください。テーパードパンツやストレートパンツ、膝丈のスカートやタイトスカートなら、ショートトレンチでもいいのですが、ロングスカートはフレアなど広がるスカートでは長いコートでないとバランスがとりにくくなります。
私はワイドパンツにも長いトレンチコートをロング&ロングで着たかったので、この丈に。
丈感はボトムもアウターも流行に多分に左右されます。「似合う」だけでなく、ボトムスとセットにしてイメージしながら検討してくださいね。
まとめ
ベーシックなトレンチコートが欲しいウェーブタイプの方が見るべきポイントは以下のとおりです。
- サイズ感はいつでも重要。インナーに何を着るかを考えてジャストサイズを判断
- 色味と素材感はコート全体のイメージを左右する
- デザインは重心を上げることを意識する
- 丈感は、セオリーにとらわれずトレンドを加味して着たいボトムスから決める
以上です。具体的な判断基準は異なりますが、ストレートタイプとナチュラルタイプの方も1〜4の観点が重要であることは同じです。トレンチコートはこれからが活躍させられる楽しい時期。みなさまのご参考にしていただけると嬉しいです。
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