40代・大人の女性のジャケットの着こなし

1つのファッションアイテムを取り上げるコラム、今回のテーマはジャケットです。これもワイドパンツと同じく、大人の女性に取り入れ方を知っていただきたいな、と思っている私的「推しアイテム」の一つなんです。

ここ2年くらいはダブルのジャケットが流行中で、かなりのオーバーサイズものをカジュアルにくったり着ている若い方はいらっしゃいますが、大人女子で、お仕事やビジネスユース以外で、普段使いに取りいれていらっしゃる方ってあまりお見かけしない気がします。

ジャケットってスーツに準じる堅いイメージのアイテムだし、肩も凝りそうだし、プライベートや休日でわざわざ着なくても、と感じられる方も多いかと思います。その気持ちとっても分かります!

私もジャケットってとっつきにくい、苦手なアイテムの一つでした。前職の教員だった時代に「着た方がいいかな?」と感じるシーンはあったのですが、ジャケットってスーツ以上にバリエーションがあるし、どういう基準で選んでいいか分かりませんでした。それでどうしたかというと、かなりカジュアルよりのジャケットばかり買っていました。まるでお茶を濁すかのように・・その確信のないジャケットを「これでいいのかしら?」と思いながら着ていました。残念な私ですね。

今思うともっと知識と経験があれば自信を持って着られたし、自分に合ったものを選ぶことができたのにと残念なのですが、その時の私はそれが精一杯だったので仕方ないのですが・・(^^;

さてこのコラムでは、そういったお仕事ばりばりの用途ではなくても、普段使いにジャケットを取り入れることを40代の女性にリコメンドしたいと思います(^_^)

◾︎大人の女性にジャケットスタイルを推す2つの理由

1. 体型の引き締め効果

これが最大の理由です。40代も後半ともなると、体型が確実に変わっているのに何をどうやっても痩せない、という切実な声が多く聞かれるようになります。「水を飲んでも太る」というちょっと怖い言い方もありますが、そう疑いたくなってしまうほどなのですよね。

それは私のような瘦せ型であっても同じこと。自分なりにエクササイズに励んではいるのですが、まるで肉が雪崩を起こすようだなぁ、と感じることもあります(汗)エイジングのそんな部分だけ見ていると切なくなってきちゃうのですが・・・

そんな風にゆるんできた体のラインを、ジャケットというアイテムはパリッと引き締めてくれるアイテムではないかと私は思っています。

年齢が上がるほどにスーツが格好よくきまる方が多い、とスタイリングをして常日頃感じるのは、こんな理由があるのじゃないかと思います。さらに私の経験則ですが、大人の女性はウェーブタイプであってもどこかに「かっこよさ」をとり入れることで素敵に見えることが多いんですね。

これは、痩せていたり、華奢な体であっても、なんだかボヤけてくる体の輪郭(身をもって実感しておりますよ)をやはり引き締める効果があるのではないかと。

そういう意味ではシャツも同じ引き締め効果があります。ジャケットもシャツも、体を直線で包んでくれる大人には有難いアイテムだと思います。

2. ミックスコーディネートが簡単

おすすめの理由のもうひとつは、ジャケット自体がきちんと感を持ったアイテムですので、似合うものを上手に選べば、カジュアルアイテムとのミックスでコーディネートをおしゃれに見せることが案外簡単にできます。

この実例をとして私のジャケットコーデを次にご紹介します。

◾︎きれい目からカジュアルまでの着こなしバリエーション

私の持っているベーシックなジャケットの1枚目はネイビーのダブルジャケットです。大学生の頃に流行した「紺ブレ」のようなイメージでオーダーし作ってもらいました。

ダブルのブレザーの写真

手持ちのジャケットのうち、きちんと〜カジュアルまで一番着回しのバリエーションが多い一枚です。きちんと目から徐々にカジュアルダウンする様を見てくださいね。

*その1* まずはいちばんきちんと感のあるお仕事向けコーディネートです。

ひざ下のスカートとテーパードパンツをそれぞれボトムにして、両方ともジャケットインナーはシャツ(これもオーダーメイド)なので、スーツほどではないですがきちんと目のお仕事のシーンによく着ました。

*その2*次に、ややカジュアル化したスタイル。

ボトムは左側がスカート見えのワイドパンツ、右側がチェックのワイドパンツです。ジャケットインナーは左がニットシャツ、右がとろみブラウスです。最初の2コーデよりも、合わせるアイテムがニットだったり、チェックだったり、とカジュアルになりましたが、パンプスを履いていてまだきちんと感はしっかりありますね。この2つはビジネス交流会や会合用に考えたコーディネートです。

*その3*さらにカジュアルダウンしました。

ボトムは両方ともデニム(インディゴ・ホワイト)のワイドパンツに、レースアップシューズとショートブーツを履きました。トップスもニットです。右側が一つ上のコーディネートと同じニットシャツで、左側はボーダーのボトルネック。組み合わせるアイテムはだいぶカジュアルになりましたが、ジャケットのおかげできちんと感のあるカジュアルスタイルです。

*その4* 一番カジュアルなコーディネート。

マキシスカート(※マキシ丈は膝丈よりもカジュアル度が高いです)、ボーダーニット、スニーカー、キャンバストートバッグと普段着に使うアイテムと組み合わせています。このスタイルに例えばGジャン(デニムジャケット)を合わせると、まとまりはありますが特徴のないカジュアルコーデになりますが、ジャケットを合わせることでダウンしすぎない「大人のカジュアル」なることがポイントです。

ジャケットの可能性、感じていただけたでしょうか^_^

着回しのバリエーションが多くできるのは、似合うジャケットはテクニックなしで様になるから、ということも大きいです。次回は、この記事の続編としてジャケットの失敗しない選び方についてお伝えしたいと思います。

 

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著者紹介

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パーソナルスタイリスト 髙尾香織



東京都内で買い物同行、骨格診断やパーソナルカラー診断を取り入れたコーディネートの個人レッスン、ビジネスパーソンのためのイメージコンサルティングなどのサービスをしています。

「自分で自分を素敵にできる人」を増やすため、おしゃれのベースにあるロジックを分かりやすく実戦的にお伝えしていきます。


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