パーソナルスタイリストの髙尾香織です。
今日は、骨格診断ウェーブタイプの私が、ワイドパンツとトレンチコートをコーディネートする際のポイントを、私のコーデ実例を見ながらお伝えします。
ワイドパンツもトレンチコート(ロング丈)も骨格診断ではウェーブに似合いにくいとされています。
・ウェーブタイプに似合うイメージ:フェミニン、スイート、ガーリー
・ウェーブタイプに似合うパンツ:スキニー、テーパード、クロップド丈・アンクル丈
・ウェーブタイプに似合うトレンチコート:短い丈のもの、ファーがついたものなど
などと、本には書かれていることが多いですね。
これをそのまま受け止めて、骨格診断をイメージやアイテムを制限するものと位置付けてしまうと、それ以外のアイテムは着られないし、それ以外のイメージは目指せなくなってしまいます。そうなると、私のように「ゆるふわOL」みたいな雰囲気が苦手なウェーブタイプは
「全然嬉しくない」←初めて骨格診断を受けた時の私です
「骨格診断、知らない方が良かった・・・」←Yahoo!知恵袋などでこうなってる人見かけます(笑)
となってしまいまうのも無理はないことですね。けれども、パーソナルスタイリストとして言えることは、悲観することは全くありません。
NGアイテム、全然着られます。
その際に、違和感なく上手な着こなしにするために意識することは主に2点あります。
1. あなたに似合う服のポイントを理解して服を選ぶ(トレンチコート、ワイドパンツ、といったアイテムのくくりで考えない)
2. 1の似合うポイントを生かす着こなしをする(似合う要素を潰さない着方をする)
1は、アイテムを選ぶ時、つまり服を買う時に意識すること、2は服をゲットした後、コーディネートする際に意識することです。
これが分かればアイテムに縛られることなく、自分に服を選び出したり、似合わないアイテムもコーディネート次第で自在に着こなせるようになります。さてそんな趣旨で、今日のコーディネートは単なる髙尾のおしゃれ紹介から一歩すすみ、上の観点から解説していきます。
骨格診断のセオリーを守らないウェーブタイプのカジュアルコーデ
問題(?)のコーディネートはこちらです。いつものことですが、骨格診断の理論の表面は無視する私。ベーシックなロング丈のトレンチと、スーパーワイドなデニムパンツ。骨格ウェーブタイプ的にはNGコーデに近いかもしれませんね。
ついでに言いますと、トップスに着ているカットソーはVネック(ウェーブ的に×)ですし、今日のカラーコーデ全体がイエローベースでまとまっているため(私はブルーベース)パーソナルカラーの理論上、色も似合わないはず。
こんなに似合わない要素てんこ盛りですが、このコーデ変でしょうか?
・・・・変じゃない、という前提じゃないと話が進まないので、そうさせいただきます(>0<)
カジュアル好きな骨格ウェーブタイプのトレンチコート
ウェーブタイプ向けのトレンチコートの選び方はこちらの記事に解説しましたので、詳しく知りたい方はどうぞ。
今日の私的トレンチコートのポイントは
- このコートが似合う理由:高めのウエスト位置
- 着こなし方:その高めウエストを活かすために付属のベルトでマークする
です。1で選ぶ理由になったポイントを、2で生かす。これが大事なんですね。
ウエストの高さを潰さず強調すればいいので、共布のベルトではなく、革ベルトを使ってマークしてもいいですね。また前を開けて着たい時には、後ろでベルトを短めに結び、コートのシルエットが緩いXになるように見せてもいいですよ。
ちなみに、ウエストがマークしづらいアウターに替えるとこんな感じに。
ダブルのジャケットですが、ウエストに絞りがないすとんとした形なので、上のトレンチに比べるとスタイルアップという点では落ちます。このコーデも好きなので今シーズンはどんどん着ようと思いますが、ウェーブではなくナチュラルタイプの方なら、このコーデはずっと様になるはずですネ。
カジュアル好きの骨格ウェーブタイプのワイドパンツ
ユニクロのハイライズスーパーワイドジーンズを選んだ理由はこちらの記事に詳しく書きました。
- 似合う理由:ハイウエスト
- 着こなし方:ハイウエストを活かすため、トップスはウエストインするか、ウエストが見える位置まで上げる
これもトレンチの場合と同じく、1特徴→2着こなしに活かすという流れです。
今日の私はトップスの裾を折り込み、ベルトがチラッと覗くくらいまで上げました。ウエストインしても狙う効果は同じなのでOKですよ。
反対に、似合うポイントを潰す着方は、ウエストインせずに長めのニットやブラウスをそのまま着る。長いトップスであってもその上からベルトを締めるなどしてマークすればOKです。
トレンチコートも、ワイドパンツも、ウェーブのスタイルを良く見せてくれる要素をなるべく多く持ったものを選び、それが効果として表れる着方をする、というのが共通しています。買う時と着る時、2回ポイントを逃さずおさえることで、苦手なはずのアイテムも着こなせるようになるということですね。
骨格診断的に似合わないけど好きなアイテムはどうするか?
さて、選ぶ段階から似合う特徴をおさえて買えたら理想的ですが、そうも行かない場合もあります。それが今日トップに着ているカットソー。
今日着ているのは、この様にVネックのシンプルなカットソーです。ウェーブタイプには合わないとよく言われるネックラインです。確かにVの深さが大きく、私が着ると胸元の貧弱さが引き立ってしまいます。痩せてないのに「ちゃんと食べてる?」などと優しい人から心配されそうな感じに・・(笑)
このカットソーは10年前くらいに購入したものです。その頃は骨格診断というセオリーはまだなく(私はスタイリストでもなかった)ので、当然、体型を踏まえた服選びはしていません。それでも品質が良くて、何よりこの服が好きなので骨格診断を知った後も捨てずに持っています。
こんな風に「似合う」を知らずに買ってしまった好きなアイテムは、どうするかというと、上の「似合う点→生かす」とは逆に
1. 似合わないポイントを理解する
2. それをカバーする着方をする
という考え方です。このカットソーなら
- 似合わない理由:Vネック(胸元が大きく開きすぎる)
- 着こなし方:首のスカーフで胸元が見える範囲を狭める
単純でしょう?スカーフでなくても、存在感のあるショートネックレスを着けたり、何かを胸元に「盛る」ことでカバーできます。さらに、今日は大きめイヤリングを着けて目線を上に誘導しています。
まとめ
ここまでのポイントを振り返りましょう。カジュアルが好き、骨格には合わないアイテムが着たいウェーブタイプの方が意識するといいのは
1. アイテムの種類(ワイドパンツ、トレンチコート)ではなく、数あるアイテムの中から体に似合う要素を持つものを選ぶ
2. その似合う要素をコーディネートする際に消さない
3. 似合わないものはその理由を考えて、似合わない要素がなくなる・軽減する着方をする
です。今日のコーディネートでいうと
トレンチ&ワイドパンツの似合う要素:ウエスト位置が高い
トレンチ&ワイドパンツの着方:高めのウエスト位置を活かすウエストマーク&ウエスト見せ
が生かされているので全体としてOKに。
今日のお話は、辛口カジュアルが好きなウェーブタイプに限らず
- フェミニンやガーリー、大人かわいいが好きなストレートタイプの方
- きちんと感のある女らしい服が好きなナチュラルタイプの方
も、同じように似合う/似合わない両方の理由を知って生かす/消す着こなしができれば、苦手アイテムも素敵に着ることは全然無理ではないのです。
根拠を分かって、より似合うように着こなしやコーディネートを自分で変えていけたら、骨格診断を受ける意味は計り知れないほど大きいと思います。
今後も、カジュアル好き、ボーイッシュ好き、辛口好きのウェーブタイプとして素敵なコーディネート法を紹介していきますね。
本日もご訪問ありがとうございました♪
+++今日の着用アイテム+++
トレンチコート/ PLST(2019)
ワイドパンツ/ ユニクロ
カットソー/ heliopole(10年前)
スカーフ/ ユニクロ
イヤリング/ Les Signes
ジャケット/ GU
バッグ/ BAGMATI
サンダル/ IENA(5年前)
この記事へのコメントはありません。