パーソナルスタイリストの髙尾香織です。
9月に入りました。8月があまりに暑かったせいで、予想最高気温が30度くらいだと「今日は涼しいなぁ」と思っちゃいますね。あまりの猛暑・酷暑に感覚がおかしくなっていたようです(汗)
さて今日は、夏の終わりにワンマイルウェアとして着回し中の、GUのリラックスフィットジーンズのコーディネート7パターンをご紹介します。今日特に意識してみて欲しいのが、コーディネートの「テイスト」です。
「テイスト」という言葉の原義は「味、味覚」ですが、ファッション用語としては、雰囲気や趣、系統といった意味で使われいます。例えば、ガーリー、フェミニン、エスニック、クラシカル、マニッシュなテイストなどどなど。ファッションアイテムが持つ雰囲気や、コーディネートとして組み合わせた時の全体のイメージを指します。同じ素材を使っても味付けが違うえば、違う料理になるように、コーディネートにも「味」があるんですね。
この味をコントロールできるようになると、おしゃれってグッと上達するんです。料理の味付けが何通りもできるようになるのと同じです。
これまで「テイスト」についてはお茶会などでお伝えしたことがあるんですが、「分かりにくい!判断が難しい!」という意見もいただきました。確かに「このバッグは何テイストなのか?」と厳密に考えだすと迷路に入ってしまいます。
そこで今日は、テイストの違いを実例で感じてもらえたらと、コーディネートの展開を紹介しながら解説していきます。テイストとか細かいことはわからないという方は、どのコーデが一番好きかな〜だけでもいいですよ(笑)正しい分類が何かよりも「私が好きなのはどのコーデの雰囲気(味付け)かな〜?」という視点で読んでみてくださいね。
◼︎ テイスト別着回し7パターン
中心となるジーンズはこちらです。
ストライプのボトムはほとんど持っていないのですが、このストライプはカジュアル好きな私には意外といいかもと試してみることにしました。(990円になっていたし・・!)
具体的なコーディネートは、ざっくりと3種類(3テイスト)に分かれます。順番に見ていきましょう。
(1) スポーツテイスト
*コーデ1*
何はともあれ暑すぎて近所に行くコーディネートを考える気力がない・・という時、シンプルな黒のタンクトップに合わせました。
キャップをかぶってスポーティな印象に。
*コーデ2*
同じくキャップでスポーティな雰囲気です。トップは、春に発売されていたユニクロメンズのニットベストです。
足元はスポーツサンダルに、バッグをキャンバストートに変えて、スポーティテイストを更に強めてみました。
スポーツサンダルも初導入。ユニクロのJW Andersonコラボが値下がりしていたので導入しましたが、スニーカーも履く気になれない厳しい暑さに大活躍でした。マジックテープの内側がイエローで、履いた時にネイビーから細くのぞくところなど、細部のデザインがとっても素敵でさすがJW Anderson❤︎
*コーデ3*
同じスポーティ路線、もう少し涼しくなったらこんなコーデにするといいかも。
*コーデ2*の、ニットベストの下にTシャツを着込んで、足元はレザースニーカーです。スポーツテイストもここまでいく、ちょっと私らしくない気がしますが、一例ということで^m-⭐︎
(2) シンプル&大人め
2番目のグループは「シンプルテイスト」です。シンプルな組み合わせにした結果、この中では比較的大人っぽい味付けになりました。
*コーデ4*
*コーデ1*と同じアイテムが多いですが、トップをベージュのノースリTシャツにして、帽子もベージュのマリンキャップにすることで、スポーティではなくなりました。
服の色のトーンが柔らかくまとまっているのも、大人方向になる理由です。
*コーデ5*
ブルーのカーディガンをトップに変えて、ブルー系のワントーンコーデにしました。
シルバーのサイザルバッグを持って・・・
帽子はつばのあるハットに。
この2コーデは、服の色使いを変えたのもポイント。色調(コーデ4)か色味(コーデ5)を一定にすることで大人っぽさが生まれます。
(3) スイート&カジュアルテイスト
3つ目のグループは、カジュアルな中にもどこか甘い・可愛いテイストを加えたコーディネートです。
*コーデ6*
クロップド丈のニットをトップに持ってきました。
ネイビーのニットという点では*コーデ2*と同じですが、ニットの形は裾が広がって(特に背中側)いたりするので、甘いイメージになりました。
小物も甘々にしてもいいのですが、私は「微甘」くらいが好みなので、辛口・スポーティではない程度に(笑)
*コーデ7*
さらに甘さを足してみたスタイルです。袖ふんわりの白ブラウスをトップにして・・・
リボンのペーパーハットに、白い花のイヤリングと、小物も可愛いテイストに変えたのが一つ前と違うところ。
骨格ウェーブタイプなのでイタくはないかと思いますが、どうでしょう?(>▽<*
◼︎ 「自分らしいテイスト」を探す
7つのコーディネート、どうだったでしょうか?
味付け次第でコーディネートのイメージってかなりの幅を持たせられます。
使えるアイテムを底値でゲットするのも嬉しいものですが、そうして買ったお洋服を十二分に活用するためにはテイストを意識すること。これができるようになると、コーディネート力、おしゃれ偏差値は上がります。インスタグラムなどを見ていて、上手だなぁ、素敵だなぁ、と思う人はこれができています。逆に「雰囲気のある写真だけどコーデ自体はごくフツー」と感じる人は、テイストがバラバラだったり、方向が定まってなかったりして「なんとなく合わせました」感が出ています。
それから一歩すすんで今回感じてもらいたいのが
あなたはどのテイストが好きですか?
どれが一番「らしい」と感じますか?
ということです。
私本人が一番自分らしく感じて好きなのは *コーデ6*の少しスイートなカジュアルテイストです。*コーデ7*のスイート強め(笑)も嫌いではないのですが心地よく感じるテイストはその手前なんですね。
この質問への答えは人それぞれで正解はありません。他の人からみた「髙尾らしさ」って、*コーデ6*ではないかもしれませんし・・(それも、皆さんに訊いてみたいですが^_^)
ちなみに
着ていて一番楽なのはどれ?
という質問になると*コーデ1*か*コーデ4*。実際、猛暑の日はこの2つをよく着ていました。
さらに、
私(髙尾)に一番似合うのはどのコーデ?
この質問だとまた違った答えになりそうですね。
つまり、どの観点で見るかでコーディネートの正解って変わってきます。どのコーディネートがいいの?と漠然と考えてしまうと、なかなか答えは出せません。年齢なりに変に見えない、痛く見えない、というのが優先されると他人の目を意識しすぎて(=他人軸になり)無難だけど特徴のないコーデに走ってしまうこともありますよね。
あなたはどのテイストが一番好きで、どんな雰囲気の服が心地いいですか?
軸を自分からぶらさずに感じ、考えててみることが、自分らしいスタイルを見つける上ではとても有効な一歩だと思います。皆さんはスタイリストではないので、一週間着回しコーデを一気に考える必要はありませんから、日々のコーディネートをする際、今日はどんなテイストを目指そうかな? このテイストは自分にしっくりくるかな?と意識してみてくださいね。
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