今日は久しぶりに1アイテムを取り上げてみたいと思います。
というのも、2015年に書いたガウチョパンツの着こなしについての記事を、今も読んで下さるがいるようで・・ありがとうございます(^-^)
4年前に大流行したガウチョパンツに代わって出てきたワイドパンツのトレンドが続いており、今年の春も続行する模様です。年ごとに微妙にシルエットを変えながらも3年以上、私も「ボトムスは専らワイドパンツ」といっても良いほどに活用しています。
お客様にも大勢ご提案してきました。その中で「ワイドパンツは私には無理だと思っていました」とおっしゃる方が半数以上。ガウチョの時もそうでしたが、なぜこれほど多くの方がワイドパンツに苦手意識があるのでしょうか?と不思議に思っていました。
でも考えてみると、ワイド以前に「パンツ一般が苦手」とおっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。腿が張っている、腰が張っている、お尻が大きい、ふくらはぎが張っている、というのが苦手な理由のトップ4。そんな風にパンツ自体が難しいアイテムという意識があるので、ワイドパンツは一層ハードルが高いと感じられてしまうのかもしれません。
でもご安心を。私の実績では、パーソナルスタイリングを受けてくださる女性のお客様の実に半数以上にワイドパンツを提案しご購入いただいています。そして、スタイリングの末、ワイドパンツが本当に穿けなかった方はゼロ。身長、サイズ、お持ちの雰囲気は様々でもお似合いになるワイドパンツは見つけることができました。
皆さん最初は「本当に着られるの?私に似合うワイドパンツがあるの?」と半信半疑なのですが、試着をして「これならいける!」。そして日々のコーディネートに取り入れてみたところ「すごく便利」「使える」とのご感想は少なくなく、「はきすぎてヨレヨレになったので同じものをもう一つ買いました」と報告を下さる方もいらっしゃるほどでした。
私は、ワイドパンツは大人の女性にこそ着こなし甲斐のあるアイテムだと思っています。なぜそんなに「ワイド推し」なのか(笑)その理由と、選ぶ際のポイントを以下にお伝えします。
■はいて楽な上、女性らしさを失わない
これが最大の理由です。
「おしゃれは我慢」という言葉もあるように、服装って楽チンなほど手抜き感が出たり女性らしさが失われることも多いですよね。そこををワイドパンツはクリアしています。楽なのに女性らしい。
お客様のお一人でパンツというものをまず穿かない(つまりスカートしか穿かない)という方がいらっしゃるのですが、スタイリングをきっかけに似合うワイドパンツを2点購入された後「ワイドパンツがこんなに楽なものだとは知りませんでした」とのご感想をいただきました。慣れるまではトイレに行くのが少し難だったようですが・・(^.^;
こちらは3年前のZARAのワイドパンツの着回し。ワイドパンツの出始めだったのを買って着たおしました。
パンツであっても女性らしいのは、布の分量が多いからです。下半身を覆う布地が大きいのでシルエットは大きくなります。それに今は男性はワイドパンツを基本的にはきませんよね。他のパンツと決定的に違うのはこの点。ストレートパンツや裾に向かって細くなるテーパードパンツはメンズも共通の定番で、若い方なら昨今はスキニーも着る男性はいるのですが、ワイドパンツはワンピースやスカートと同じく女性ならではのアイテムと行っていいと思います。
■選ぶならすっきりした形のきれい目のタイプ
そうは言っても、シルエットが大きいからこそ下半身も大きく太く見えるのでは、という不安からワイドパンツ敬遠という方が多いのかもしれません。
断言しますが、それはパンツの選び方で克服できるんです。
ではどんなワイドパンツを選べばいいのでしょうか?
「体型は一人一人違うので万人共通の正解はない」というのが、パーソナルスタイリストとしては究極の答えなのですが、それでもワイドパンツに関しては、誰にでも似合いやすいものがあるように思います。というのも、スタイリングをしていて、体型も骨格診断のタイプも違う方々が同じブランドの同じワイドパンツを購入するということが何シーズンか続いたんですね。もちろんそのお一人お一人に似合うから提案してるのですが、そういった優秀なワイドパンツの特徴が「すっきりした形のきれい目」なことでした。
もっと具体的に言いますと
- 生地がしっかりしていてハリがある
- ウエスト周りがすっきりしたデザイン
- パンツのラインが直線的
上の写真と同じパンツの着回し例をあと5パターン見ながらチェックしましょう。
このパンツはデニムなので生地はしっかりしています(→ポイント1)。ウエストにタックなどが入っていないのでお腹周りがすっきり見えます(→ポイント2)。パンツのサイドをみると、ウエストから足首までまっすぐな直線で落ちていってます(→ポイント3)。さらにこのパンツはセンタープレスがあるタイプ。両足の真ん中にもラインが入り直線感がより強調されたデザインなのが良い点です。
次に、似合う/似合わないが人によって変わってくるワイドパンツの特徴を。私の体には合っているので着ていますが、体型が異なる方には注意が必要です。
注意1:ハイウエスト
上の2着はどちらもウエストラインかな〜り高めです。私が着るとちょうどよく見えるかもしれませんが・・実際はみぞおちの下あたりパンツの上部がきています。これは腰位置が高くない体型(骨格診断ウェーブタイプ)ゆえのバランスです。ストレートタイプの方のように、体に立体感があり、もともとヒップが高い方は「脚長効果」よりも「着太り効果」が勝ってしまっていないか、買う際には着てみてよーく見極めてくださいね
注意2:薄くてトロッとした素材
写真でも生地の「とろみ」が伝わると思います。この2着は、ウエストにタックも入っているため、全体にふわっと広がるワイドパンツです。上でおすすめした直線的なタイプとは逆ですね。こちらも私の体型はカバーしてくれますが、合わないと、むっちりと肉感が強調されたり、下半身が膨張して見えますので、要試着でお願いします(^_^)
■白こそ着こなしが簡単
さてワイドパンツ、もう一つのポイントは色選びです。
最初にご紹介した「きれい目のデニム」タイプも着まわしできて素晴らしいのですが、お客様に好評だったのはワイドパンツの中でも白。もちろんホワイトデニムでもOKです。
白のワイドパンツというと、やはり「下半身膨張」「汚れやすい」など数々のマイナスイメージがあるのか、最初は微妙な反応をされることがしばしばでしたが、使ってみて一転「なんて使えるんでしょうか!」という意見を多く頂きました。
私も季節を問わず白のワイドパンツを年中はいています。なぜこんなに便利なのかといいますと・・
1. カジュアル〜きちんとまで着まわしの幅が広大
Tシャツ、Gジャン、マウンテンパーカーなどを合わせたカジュアルスタイルはこんな風に。
ジャケットを合わせるときれい目にも。
この着まわしの幅はあくまでも「きれい目の」ワイドパンツだから、というところを覚えておいてくださいませ。
2. 合わせやすいのにオシャレ感も出る
これは「楽なのに女性らしい」という最初のポイントとも似ています。
白ボトムはトップスに何色を持っていっても合わないということがない色です。この点、黒や紺、グレーなど他の基本色も同じなのですが、白が他と違うのは何色と組み合わせても地味にならないところ。白という色に華やかさがあるのでダークな色や濁った色を組み合わせても落ち着きすぎません。
下の写真で着ているトップスは黒のカットソーと黒×茶の模様編みのカーディガンです。ボトムが黒や紺なら重くて堅い雰囲気に、グレーならかなり地味子になってしまうと思います。
それから、白でもパンツということで、同じ白の(または白っぽい)トップスを合わせてワントーンコーディネートがしやすいんです。全身の白ってスカートやワンピースだと、可愛すぎたり、女っぽくなりすぎて、気後れしたり、普段着にはちょっと・・となりませんか? 上等の服なら汚せない緊張感もあったり・・。ところが、これがパンツになると、程よく華やか、程よくこなれて見えます。
最後に、ちょっと凝ったレイヤード(重ね着)のコーディネート。
こんなトータルコーデもたまにはしてみたりして。私も、白ワイドパンツはオシャレなランチにも、旅行にも、どこに行くにも重宝しています。この春物(2019SS)はGUのマリンタイプのオフホワイトが可愛いなぁ、と思っています♪
こんなにも便利に使えるワイドパンツですので、皆様もぜひすっきり似合う一着を見つけてください。
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