(※アメブロでよく読んでいただいている、タイツの静電気についてのコラムをリライトしました)
今年は特に寒さの厳しい冬で、厚手のタイツやヒートテックなどの機能性タイツが手放せない、という私のような方もたくさんいらっしゃるかと思います。
そしてタイツといえば、パチパチとスカートが脚にまとわりつくと、些細だけど鬱陶しくて気になってしまいますよね。2月後半ではありますが、まだ少しはタイツのお世話にもなりそうなので静電気対策について、調べたり検証したりしたポイントをまとめてみました。
■自宅であるもので出来る3つの方法
静電気対策についてはこのページを参考にさせていただきました。
★身近なもので出来る!スカートの静電気防止対策★
ここに書かれている方法をまとめますと
- 洗濯柔軟剤を使う
- 静電気防止スプレーを使う
- ハンドクリームを脚に塗る
1の洗濯柔軟剤は、どの製品にも静電気防止効果があるようです。柔軟剤を使うことで生地同士の摩擦が起きにくくなるのが効果のもとだそうです。
2の静電気スプレーは100円ショップでも売られているのですでに試された人も多いかもですね。私も、静電気対策といえば思いつくのはスプレーぐらいですが、残念ながら効いてる!というほど効果が得られていないんです。しかし、メンタルコーチのかおりーたから、静電気防止スプレーは大量に使用すると効果あり、との有力情報がありました。着物の先輩からの教えで実際にやってみたら効果ありだったそうです!その際の注意点は、自分で自分にスプレーすること。他の人に手伝ってもらうと、その方と自分との電位差で火花が散ることがあるということです。(リケジョのかおりーたらしいお助け情報、感謝。笑)
私はもう一つの方法を試してみることにしました。3を自宅にあるハンドクリームを使って実験です。しかしハンドクリームをタイツの上から腿やふくらはぎに塗るというのは初耳。
実験時のコーデはこのスタイルです。スカートではなくワンピースですが、冬服のなかで、脚に一番まとわりつくのがこれ。綿のワンピースで、スカート部分はそんなにタイトじゃないのに、なぜかいつも静電気発生で困っていました。クリームをお肌に使うだけでなくタイツの上から塗ってもいいというのが驚きでしたが、タイツの上から量少なめで塗ったところ、少しですが確実にスカートのまとわりつきが治まりました。クリームの保湿効果によって水分不足が緩和される、というのは本当のようです。
この3つの方法からわかることは、静電気は
摩擦と水分不足
によって起こるので、その2つを防止すれば発生を食い止められるということでした。
■タイツと服の素材の組み合わせを考える
水分不足を防止する意味では化繊よりコットンやウールのタイツが良いのでは?と考えてコットンの含有率がなるべく多めのタイツを買ったりもしていた私。(天然素材の方がお肌は乾燥しにくいですからネ!)
これは的外れてではなかったものの、のちの調べで、素材と組み合わせにより静電気の発生しやすさが違うという情報を得ました。つまり、タイツそのものと、ボトムス(スカートやパンツ)の素材の相性によって静電気が起こったり起こらなかったりするんですね。
このために知っておくと便利なのが
- 静電気には「極性」(プラスとマイナス)があり、素材によって、プラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがある。
- プラスとマイナスの性質の異なる素材を接触させると、より強い静電気が発生する。
という原則です。
お洋服によく用いられる素材をこの性質で分類しました。上にあるアイテムほどプラスに、下にいくほどマイナスの静電気を帯びやすいものです。
+
− |
ウール |
ナイロン | |
レーヨン | |
シルク | |
綿 | |
麻 | |
ポリエステル | |
アクリル |
つまり、この表の中で遠くにある素材をくっつけるほどに静電気は発生しやすくなり、近くにあるものを組み合わせることで静電気は起こりにくいことになります。
タイツに使われる代表的な素材はナイロン。とすると、冬によく着る服との組み合わせ上で注意しなければならない筆頭は
【注意】 ナイロンタイツ✖️ポリエステル・アクリルのスカート
です。ポリエステルは通年とおしてスカートやパンツに使われている扱いやすい素材ですね。また、スカートやパンツががウールであっても裏地はポリエステルのことも多いので、裏地の素材もチェックしましょう。また、アクリルは冬のセーターやニットワンピースなどに使われる素材です。最近の流行では、リブニットのスカートなどもアクリルが入っているものが多いですね。
これらのボトムスを着る時ナイロンのタイツを履くと静電気になりやすいということです。タイツの素材を綿やポリエステル混のものに変えることで緩和されると思います。
私のこのコーデでは、薄い化繊のスカートはポリエステル、裏地もポリエステル100%です。
最初はつるつるのナイロンタイツを履いたのですが、着た瞬間からまとわりついて大変な状態になってしまったので、綿の入ったタイツに替えたところ、かなり収まりました。(ー)ポリエステルと(+)綿は電荷が同じではないですが、上の表で見ると、ナイロンよりは(+)が弱い性質だからでしょうか。
これは無印良品の「オーガニックコットン混」足なり直角タイツです。
こんな風に綿が入ったものは起毛感があって温かい風合いですので目印にすると良いですよ。
さてナイロンのタイツとは逆なのが、ユニクロのヒートテックや極暖シリーズ、GUのあったかスタイルなどのインナーシリーズのタイツを履く場合です。これらのシリーズはポリエステルとアクリルの割合が高くなりますので、通常のナイロンのタイツとは違う素材との組み合わせで静電気が起きてしまいます。
【注意】 ポリエステル・アクリルタイツ✖️レーヨン・ナイロン・ウールのスカート
ただし、調べてみたところではヒートテックやあったかスタイルのタイツの、ポリエステル・アクリルの割合は60〜70%のものが多いようです。その他の素材はレーヨン、ナイロンなどプラス電荷のものです。なのでナイロンタイツ✖️ポリスカートほど強い静電気は起きないかもしれません。
素材の配合や、他の下着類、トップスやアウターの素材の影響もありますので、絶対とは言えませんが高い確率でパチパチは避けらるんじゃないかと思います。
■まとめ
これまでのお話を総合して、静電気防止策のポイントです。第一の予防策としては、タイツの素材を選びましょう、ということですね。
前項の内容をおさらいしますと、タイツとボトムスの素材との組み合わせを考える。性質がプラスとマイナスのものを一緒にはかない。以下に主な組み合わせの可否を一覧にしました。
タイツの素材 | 相性 | ボトムスの素材 | 備考 |
ナイロン(+)
(タイツ・ストッキングの代表的素材) |
× | ポリエステル・アクリル | タイツの素材を、綿やポリエステル混のものにすると静電気が緩和できる。 |
○ | レーヨン・ナイロン | 化繊でも電荷プラスなので、ナイロンのタイツでOK。 | |
○ | ウール・綿 | ナイロンタイツOKだが、裏地がポリエステルであることも多いので注意。 | |
ポリエステル・アクリル(−)(ヒートテックや GUあったかスタイルなどの機能性インナー・タイツに多く含まれる素材、レギンスにも多い) | ○ | ポリエステル・アクリル | ー |
△ | レーヨン・ナイロン | 裏地がポリエステルならOK。 | |
△ | ウール・綿 |
これが、覚えていられない〜!という人は
STEP1: スカートとタイツはなるべく同じ素材にして、まとわりついたら、どちらかの素材を変えてみる。
という風に理解すれば良いかもです(^_^)
それでも改善されないようなら
STEP2: 摩擦と乾燥対策—柔軟剤、防止スプレー、ハンドクリーム
このうちお手軽に出来るものからやってみられるといいかと思います。
私は素材の組み合わせだけで防止できました。脚に絡まってきて、着るたび気になってたのがおかげで解決スッキリです。
皆さんのご参考にしていただけると幸いです。
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