パーソナルスタイリストの髙尾香織です。
猛暑が和らいで、青空や夕方の空にも秋の空気を感じるようになってきました。
学生の頃は夏休みの終盤でただ寂しかったですが、大人になった今はほっとします。
こんな郷愁に浸ることもあるこの時期は、肌で感じる季節の変化を少しづつファッションに映していけると、しっくりくるような気がします。
けれども季節の変わり目のお洋服って、何を着ていいか迷うことも多いもの。個人的にお買い物に失敗しやすい時期ナンバーワンが8月後半です。この「負けパターン」に気づいてからは無くなりましたが、それまでは普段なら手を出さない柄物のワンピースを脈絡もなく買ってしまったり、後悔することが多かったんです。
「なぜ、これを買ってしまったんだろう?」と理屈で考えると意味不明なのですが、自分の「今」にしっくりくるコーディネートが出来ない焦りからの行動だったと今にして思います。メンタルが安定していない時のお買い物って危険だと再認識。
その反省を活かし(笑)私的な、夏〜秋の移行時期の心がけを最近のコーディネートとともにご紹介します。
コーディネート例として着用したのは、このブラウスと・・・
去年春から穿いていたライトブルーのパンツです。
白と水色、春や真夏はこんな風にシルバーをアクセントにすると爽やかでぴったりなのですが、秋のイメージには遠いですね。
それではコーディネートの季節感の調整を見ていきましょう。
◼︎秋っぽい色をプラスする
「秋っぽい色」とは具体的には、茶系、ベージュ、カーキが基本かと思います。他には、くすんだオレンジやマスタード、バーガンディ(くすんだ紫)、深いグリーンも秋らしいですね。
では具体例にいきましょう。最初のコーディネート、白ブラウス×ブルーのパンツに、秋っぽい色のカーディガンをプラス。
写真がわかりづらくてゴメンなさい。黒、茶、白の模様のニットが秋らしさ抜群の配色なので羽織るだけで夏っぽくなくなります。
同じようにして、白ブラウス×水色パンツにブラウンのカーディガンを足したコーディネートです。
カーディガンはシャリっとした質感の夏物ですが、茶色なので少しだけ秋の方向に。カーディガンに合わせてバッグをシルバーのものから、バケツ型のかごに持ち変えました。
バッグ持ち手の革と、靴のギンガムチェックが薄いブラウンで、リンクしてます。こういう小さな積み重ねでコーディネートの素敵度って変わってきますよ。
◼︎新しい服はなるだけ買わない。買うなら秋カラーを
8月なのでまだまだ暑さが厳しかったり、9月になっても残暑が続くことを考えると、夏のセールで底値になっているものに手が伸びそうになりますが、レジに行く前にちょっと考えましょう。
- 一ヶ月後にこの服は着られますか?
- 来年の夏も使えるか分からないとすると、あと何回着られそうでしょうか?
私も先日、めちゃくちゃ安くなっていた白のノースリーブのサマーニットを試着したり、素晴らしい着心地の白地の水玉ブラウスに出会いましたが、以上の2点を冷静に考えてやめることに。真っ白は秋っぽく着るには何か工夫が必要です。その点、晩夏物と言われる夏素材&秋カラーのアイテムなら9月になっても季節感を損なわずに着ることができますよ。
私がセールで買ったのはこちらのブラウス。ブラウンとベージュ、ネイビーのチェック柄が秋らしいですが、生地は薄くて涼しい夏素材。ライトブルーに組み合わせると、夏と秋の間のコーディネートとして丁度いい具合に。秋に向かって深い色・濃い色の面積を増やしていくと季節の変化に対応できます。
◼︎小物で季節感を変える
白×水色のお洋服を夏らしい小物類で飾ったコーディネートはこちらです。
この時使っている小物たちは、かごバッグ(上に出ているものと同じ)、バッグに巻いた花柄スカーフ、ペーパーハット、スリッパのようなフラットシューズです。
この夏のアイテム達を秋モードにチェンジしてみますね。
上で説明した茶色のカーディガンに加えて、バッグをベージュのキルティングに、靴をパイソン柄のパンプスに取り替えました。流行中のパイソンのバッグとシューズを去年買っていたので使えることを思い出して。
個人的に両方ともパイソンにするのはややTOO MUCH なので上ではパンプスのみ。
バッグを使うなら下のようなカジュアルめのコーディネートにします。
トップを白のブラウスから、ベージュのカットソーに変え、色に温かみが増やしたので夏らしさダウン↓です。サンダルもクリーム色に変えて、全体のトーンに馴染ませました。
真夏ならシルバーメインのバッグ&靴&アクセにするところを・・・
秋口に向かってクリーム&ゴールド&パイソンに。
水色のとろみパンツという秋らしさのないアイテムも、こうして「秋に近い夏」のムードに近づけられます。
◼︎まとめ
気温と気分がミスマッチになる、夏から秋への移行時期のコーディネートのポイントは
- コーディネートのどこかに秋のカラーを取り入れる
- 新しいお買い物はなるべくしない。買うなら晩夏物を
- 小物使いで秋らしさを入れる
です。一番大事なのは、秋色の服も小物も新しいものは買わないで、使えるものがワードローブにないか見直してみることかもしれません。
否が応でもおしゃれの意欲が高まるのが秋という季節です。シーズン本番に良いお買い物ができるよう、お手持ち品で工夫しつつ賢く過ごしてくださいね^_^
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